「……どうも、ここも違うらしいね」  おびただしい愛液によって、ぐしょ濡れに なった澄美のパンティ。すでに股間を隠すと いう役目は失われ、陰毛まで透けて見える。 「次はパンティの中を調べさせてもらうよ。 自分で、脱いでくれるかな」 「ええっ、そんな……」  弱々しい声で、澄美が恥じらう。 「俺の手で脱がせてもいいの?」  容赦なく、俺は言う。 「それにそんなぐちゃぐちゃの下着を着けて たら、それこそ雑菌がわいてくるよ」 「……」  覚悟を決めたのか。きゅっと目をつむり、 澄美は自らのパンティに手をかけた。  湿った布地がゆるゆると下ろされていく。  晒された彼女の秘所は、てらてらと輝いて いた。愛液まみれになった部分は太股にまで 及び、発情した女の匂いを放っている。 「あ……!」  脱いだパンティを置こうとした時、澄美は ようやく部屋の散らかり具合に気付いた。 散らばった服の破片だけではない。  俺が動かすモップの毛先から飛んだ水滴。  彼女自身が流した汗と愛液の飛沫。  それは床ならず壁にまで飛び、あちこちに はっきりと痕跡を残していた。  乾けば、間違いなくシミになるだろう。 「やだ、こんな……どうしよう」  耐え難い惨状を前に、澄美は涙ぐんだ。  だが、俺はかわいそうだと思う気持ちを殺 し、あえて彼女に掃除を許さなかった。 「足を開いて、立つんだ」 潔癖性の彼女にとって、自分の周囲の汚れ がどれほどの嫌悪感を抱かせるものか。  すべて承知の上での行為だった。 涙目のまま、澄美は俺の言葉に従った。  軽く開いた彼女の太股の間に、俺はモップ の柄を滑り込ませた。魔女が箒に乗るような 格好で、澄美はモップにまたがる形になる。 「さすがにこいつを突っ込んで調べるわけに はいかないしね……こうさせてもらうよ」  俺はモップをゆっくりとスライドさせた。 「ひあぁんっ!」  柔らかな桃色の肉の谷間を、冷たい木の棒 がこすりあげていく。  湿った柔肉は淫らな音をたてて滑り、その 内側から新たな熱い蜜を滲ませる。  モップの柄はたちまち澄美の蜜にまみれ、 ぽたぽたと滴りを床にこぼすほどになった。 「はうっ! あっ、あっ、やめてえぇっ!」 震える手で口元を押さえ、澄美が悶える。  だが言葉と裏腹に、彼女の肉体はすっかり 快感の虜となっているようだった。  乳首の色はより鮮やかな紅梅色に染まり、 ぴんと尖端をしこらせている。  時折モップを動かす手を止めると、無意識 に澄美は自らの股間をすり付けてきた。  充血したクリトリスをこわごわ押し付けて は、生じる激しい刺激にうち震えている。 (頃合い、だな?) 俺は唐突に、澄美の股の間からモップの柄 を引き抜いた。 「あっ、いやあんっ!」 じれったげに内股をもじもじとすりあわせ ながら、澄美は切なげな目で俺を見た。 「やめないでぇ、お客様ぁ……」  いいのかい、と俺は真顔で尋ねた。 「このまま続けたら、もっともっとこの部屋 は汚れるかも知れないよ?」  熱っぽい澄美の瞳に、逡巡の色が浮かぶ。  「それさえ気にしないのならば、今よりも もっと、俺は君を気持ちよくしてあげること もできるんだけどね?」  快楽を餌にして、潔癖性を克服させる。  バカバカしい思い付きかも知れない。 けれど俺はその思い付きが、決して間違い ではなかったことを確信していた。  うつむいて、身悶えを続けている澄美。  彼女は今、明らかに迷っているのだ。